DENTITION矯正が必要な歯並び

上顎前突

上下の前歯は前後2mm~3mm離れているのが適正距離ですが、その数値を超えて上の前歯が前方に出ているのが、 “上顎前突(じょうがくぜんとつ)” “出っ歯” と呼ばれる状態です。

横から見た時に上の前歯が非常に目立つことから、コンプレックスになる可能性が高い不正咬合だといえます。食べ物を噛み切る能力が低下することから、顎の成長発育を妨げる原因や、奥歯だけで物を噛むことで顎に負担がかかって顎関節症になることが考えられます。

CAUSE 原因

  • 遺伝的な要因

  • 鼻疾患によるもの

  • 4歳以降も続いている
    指しゃぶり・舌を突き出す癖

RISC 将来的なリスク

  • 唇が閉じにくいため、虫歯や
    歯周病の発症リスクが高くなる
  • 転んだ時などに上の前歯の
    怪我が多くなる
  • 笑うと歯茎が見える
    ガミースマイルになる
  • 全身のバランスが崩れ、
    自律神経や不定愁訴の原因となる
  • 容姿のコンプレックスになる
    可能性がある

下顎前突

正常な噛み合わせは上顎が下顎の前に出ているのに対し、下顎のほうが前に出てしゃくれた状態を、 “下顎前突(かがくぜんとつ)” 、あるいは “反対咬合” “受け口” と呼びます。

横から見た時の違和感が強く、面長の印象を与えることから、心理的な問題やコンプレックスへつながる可能性が高い不正咬合です。骨格的な問題で噛む力が低下することがある他、顎に負担がかかって顎関節症の原因になることも考えられます。

CAUSE 原因

  • 遺伝的な要因

  • 歯がうまく
    生え変わらなかった

  • 顎や舌を付き出す癖

  • 鼻疾患によるもの

RISC 将来的なリスク

  • サ行・タ行の発音がハッキリと
    できなくなる
  • 唇が閉じにくいため、虫歯や
    歯周病の発症リスクが高くなる
  • 全身のバランスが崩れ、
    自律神経や不定愁訴の原因となる
  • 容姿のコンプレックスになる
    可能性がある

叢生

“叢生(そうせい)” “乱杭歯(らんぐいば)” “八重歯” とも呼ばれる、歯列がデコボコとした日本人に最も多い不正咬合です。歯の本数に対して顎のスペースが狭いために、本来の列から外れた部分に永久歯が生えてきてしまうのが、主な原因だとされています。

お口元の印象があまり良くないためコンプレックスにつながりやすく、成人してから矯正を考える方の多くが、叢生を気にされて来院されています。

CAUSE 原因

  • 遺伝的な要因

  • 虫歯などが原因で
    歯が
    うまく
    生え変わらなかった

  • 顎の骨の成長発育不足

  • 舌の筋力の問題

RISC 将来的なリスク

  • 最も虫歯や歯周病のリスクが高い
  • 噛む力が低下する可能性がある
  • 顎関節症の原因になる
  • 全身のバランスが崩れ、
    自律神経や不定愁訴の原因となる
  • 容姿のコンプレックスになる
    可能性がある

過蓋咬合

“過蓋咬合(かがいこうごう)” とは、上下の歯が深く噛み合い過ぎていて、上の前歯が下の前歯を覆っている状態をいいます。奥歯に力がかかりすぎることから、歯が割れてしまったり、虫歯や歯周病になりやすかったりと、欠損につながるリスクが高い不正咬合です。顎関節症の発症率も非常に高く、顎が痛い、口が開かなくなるといった生活へ悪影響を及ぼす症状が現れます。

CAUSE 原因

  • 遺伝的な要因

  • 歯がうまく
    生え変わらなかった

  • 先天的に永久歯がない

  • 舌の筋力の問題

RISC 将来的なリスク

  • 顎関節症のリスクが高い
  • 肩こりになりやすい
  • 比較的早い段階で奥歯を失う
    可能性がある
  • 全身のバランスが崩れ、
    自律神経や不定愁訴の原因となる

開咬

上下の奥歯が噛み合っている時、上下の前歯が開いているのが、 “開口(かいこう)” あるいは “オープンバイト” と呼ばれる状態です。前歯で物が噛み切れないため、奥歯でばかり噛むようになり、奥歯が割れたり摩耗したりしやすくなります。開口は治療が非常に難しく、長期間かかるケースが多い不正咬合です。

CAUSE 原因

  • 遺伝的な要因

  • 舌を前に突き出す癖

  • 指しゃぶりをしている
    期間が長い

RISC 将来的なリスク

  • 容姿のコンプレックスになる
    可能性がある
  • 最も顎関節症になりやすい
  • 噛む機能の低下
  • 比較的早い段階で奥歯を失う
    可能性がある
  • 全身のバランスが崩れ、
    自律神経や不定愁訴の原因となる

空隙歯列

歯と歯の間に隙間ができている状態を、 “空隙歯列(くうげきしれつ)” または “すきっ歯” といいます。顎の大きさに対して歯が小さいために起こる不正咬合です。前歯にすきっ歯があるケースを主に、歯列全体に隙間がある場合もあります。前歯の真ん中に隙間があるのは “正中離開(せいちゅうりかい)” といい、外から見て非常に目立つことから、心理的な問題や容姿のコンプレックスになる可能性があります。

CAUSE 原因

  • 遺伝的な要因

  • 歯と歯の間に埋まった過剰歯が
    永久歯の障がいとなっている

  • 上唇小帯の位置異常

RISC 将来的なリスク

  • サ行がハッキリと発音しにくい
  • 食べ物が詰まりやすく、虫歯や
    歯周病のリスクが高くなる
  • 容姿のコンプレックスになる
    可能性がある